アニメ「映像研には手を出すな!」第4話 感想&考察(ネタバレあり)

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アニメ 映像研には手を出すな!
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(C)2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会

 

浅草、金森、水崎の三人は、予算審議会で流すアニメの制作に取り組む。

しかし、納期が短く、このままの制作スタイルでは完成できない。マネジメント担当の金森は二人の「こだわり」を省くよう指示。浅草と水崎はここで初めて「妥協」を強いられる。

 

創作に限らず、期限の壁は往々にして訪れる。

その壁を乗り越えるためには、何かを捨てなければならない。

しかし、身の回りにあるのはたいてい「どれも捨てたくないもの」。

浅草と水崎は金森に反論するが、金森の正論にはね返される。二人は妥協を受け入れ、作業に取り組む。

 

この「妥協」の過程が4話の白眉だろう。

少ない創作期間と予算のなかで、どうすれば高クオリティを生み出せるだろうか?出来ることの幅が狭まったことで、工夫するようになり、その工夫が逆に効果を生み、妥協する前よりさらに良くなっていく。

 

完成作を携え、三人は予算審議会へ。

さっそく上映……と思いきや、生徒会たちから映像研の問題点を矢継ぎ早に指摘される。

どもる浅草と水崎。金森は立ち上がり反論。金森の口撃に屈服した生徒会は、上映許可を出す。

 

スクリーンに広がるアニメーション。

キャラが風を切って走ると、観客のそばを風が通る。爆発が起きると視界に白煙が立ち込める。

現実を「再現する」アニメが、やがて現実となり、現実以上に観客を侵食し始める。

 

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(C)2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会

 

上映が終わり、出来栄えに騒然とする観客。

しかし水崎・浅草・金森は、観客の反応を見ることなく、次作の構想を話し合い始める。

彼らにとって、この作品はまだ甘く、通過点に過ぎない。自分たちはもっと凄いものを作らねばならない。それは世間の評価で計るのではなく、自分たちのなかの物差しで計る。

 

この「他者と比べずに好きなものに没頭することこそ至高」というメッセージは、映画「桐島、部活やめるってよ」での、映画部員たちに重なる。

顔もよく、スポーツも勉強もできる、スクールカーストの上位にいる男子高校生が、ただ映画を愛し撮り続ける映画部員たちを羨望の眼差しで見つめる。

他者と比較した自己評価がいかに箱庭的で、いかに無意味かを伝えるシーンである。

 

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(C)2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会

 

映像研の3人が次作談義に励む様子を、生徒会員は見つめ、呟く。

「こいつら、予算なくてもやるんじゃね……?」

どんな状況になろうが、アニメづくりをやめることはない……という、3人の覚悟が垣間見えた。

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