映画「シャザム!」感想&考察(ネタバレあり)

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映画情報

あらすじ

身寄りがなく里親のもとを転々としてきた少年ビリーはある日、謎の魔術師からスーパーパワーを与えられ、「S=ソロモンの知力」「H=ヘラクラスの強さ」「A=アトラスのスタミナ」「Z=ゼウスのパワー」「A=アキレスの勇気」「M=マーキューリーの飛行力」という6つの力をあわせもつヒーロー「シャザム(SHAZAM)」に変身できるようになる。筋骨隆々で稲妻を発することができるが、外見は中年のシャザムに変身したビリーは、ヒーローオタクの悪友フレディと一緒にスーパーマン顔負けの力をあちこちで試してまわり、悪ノリ全開で遊んでいた。しかし、そんなビリーの前に、魔法の力を狙う科学者Dr.シヴァナが現れ、フレディの身に危険が及んでしまう。遊んでいる場合ではないと気付いたビリーは、ヒーローらしく戦うことを決意するが……。(映画.Comより)

キャスト・スタッフ

監督 … デヴィット・F・サンドバーグ

シャザム:ザッカリー・リーヴァイ

ビリー・バットソン:アッシャー・エンジェル

フレディ・フリーマン:ジャック・ディラン・グレイザー

ドクター・シヴァナ:マーク・ストロング

魔術師シャザム:ジャイモン・フンスー

メアリー・ブロムフィールド:グレース・フルトン

感想&考察

映画「ビッグ」をヒーローモノに仕上げる

トムハンクス主演の映画「ビック」。

魔法でオトナになってしまった少年が、子どもの発想を活かしておもちゃ会社でのし上がっていくハートフルコメディ。

「シャザム!」は確実にビックに影響を受けている。

それを象徴するのが、足で弾くピアノおもちゃのシーン。シャザムと敵が追いかけっこの過程でこれを踏み、音を奏でる場面があるが、「ビック」でも、主人公が社長と敷くピアノを踏み躍るシーンがある。

設定も酷似している。「ビッグ」では主人公の少年時代の親友が相棒になる。「シャザム」では、主人公ビリー(アッシャーエンジェル)が、義兄弟でありアメコミヒーロー好きのフレディ(ジャック・ディラン・グレイザー)が相棒としてシャザムとしてのビリーを指南する。

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テーマである「少年が大人になることで気づき、成長する」も共通している。

ビリーはヒーローとして人助けをすることでドライだった自身の感情に「正義」が芽生える。敵との戦いで窮地に陥った時、義兄弟が救いに来てくれたことで「自分はひとりじゃない」と知る。本当の家族を探し続けた孤児のビリーは、自分の周りにいる人こそ、かけがえのない家族だと知る。

「シャザム?ダッセえ(笑)」

白眉はビリーと魔術師シャザムが出会うシーンだろう。

前半。七つの大罪の魔物を封印した男として、魔術師シャザムが現れる。白鬚に黒肌の老人。彼は余命を知り、自分の力を与える存在を探す。その折、ひとりの少年・シヴァナを見つけ、力を与えようとするが、シャザムが与えた試練をシヴァナが乗り越えられなかったことで不適任と判断し追い出す。シヴァナはそれ以来、大きな力を手に入れたいともがき、ついにヴィランとなる。

並行して、ビリーのエピソードが語れる。

幼少期、母親と離ればなれになり孤児に。さまざまな家族に引き取られるも、彼は頑として家族と認めず、本当の母親を探し続けている。

このふたつの物語、内実は重く苦しい。

お堅いヒーローモノかと思いきや、魔術師シャザムがビリーを選んだことから様相は一変する。

電車に乗っていたビリーは、気づくと洞窟のなか。

そこに立つシャザム。静かにビリーへと近づく。

訝しげなビリーにシャザムは「ホームレスではないぞ!」と一喝。

シャザムと言えば大きな力が与えられる。そう語る魔術師。ビリーはじっと見つめた後、吹き出し「ダッセえ……」と呟く。食い気味にキレるシャザム。おずおずとその名を発するビリー。すると閃光が走り、筋骨隆々のヒーローに変身する。

このシークエンス、緩急やテンポ、すべてが楽しい。

ビリーのトボけた言動に、タイミングよくツッコむシャザム。突然始まる漫才に「コレ、ほんとにDC映画か?」と目を疑う。そこから始まるコミカル展開。前半の重い空気を一気にぶち壊す名場面である。

兄弟全員ヒーローになる。

終盤。ビリーが窮地に陥った時、義兄弟たちが彼を救いにやって来る。

彼らは杖を持ち、ビリーと同じく大きな力を手に入れ、ヒーローへ変身。ヴィランに立ち向かう。

夜の遊園地を舞台に繰り広げられるこの大乱闘が、なんともユルくて楽しい。締まったアクションが観たい方には肩透かしかもしれないが、「シャザム!」全体のバランスとしては丁度良い。それはまるで、砂場で子どもたちがおもちゃ=ヒーローで遊びはしゃいでいるかのよう。

本作は一貫して少年ビリーの視点で展開されるので、このアクションも現実では血生臭く陰鬱な戦闘が、少年のフィルターが通ることでコミカルなシーンになっているのかもしれない。DCの重苦しいテイストを少年目線でみるとこうも楽しくなる。それは、ナチス支配下のドイツを少年視点からコミカルに描いた「ジョジョラビット」とも通じるメッセージと思う。

というわけで、映画「シャザム!」レビューでした!

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