映画「トロピックサンダー/史上最低の作戦」感想 下劣を尽くした贅沢コメディ

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撮影と思ってた場所は、実はホンモノの戦地だった──

 

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(C)2008 DreamWorks LLC. All Rights Reserved.

 

今回は、監督・主演:ベン・スティラー、共演:ジャック・ブラックロバート・ダウニー・Jrの豪華お下劣コメディ「トロピックサンダー」をご紹介します!

 

 

総論:ラストが最高!

 

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先に結論を書くと、終盤の戦闘シーンはマジ最高です!

それまでのやり取りが伏線として回収されつつ、緊迫感あるアクションが続き、しかも笑える!カタルシス溢れる戦闘シーンに胸躍りました。

 

では、前半はどうだったか?と言えば、正直退屈でした(汗)

 

この手の「アメリカンお下品コメディ」ってどうにもノれない節があって……。臓器が出たり嘔吐したり、差別ネタが入ったり、アメリカンコメディの魅力がふんだんに盛り込まれているンですが、どれも笑えず……終始真顔で観ていました。

 

しかし、同じく勘違いコメディであり米国製作の「サボテンブラザーズ」は楽しめたので、単に作品との相性が合わなかっただけなのかもです(汗)

 

そしてこの前半部が長い……。

本筋と関係ない下りが延々続くので、興味が持続しないンです。

それでも観ていられたのは「俳優力」のおかげでした。ベンスティラー、ロバートダウニージュニア、ジャックブラックはやっぱ凄い。出てくるだけで「ずっと観ていたい!」と思わせる魅力があります。

 

たたみかける終盤シークエンス

 

※以下、ラスト含めネタバレします。

 

ハリボテのオスカー像

 

本作の主人公・タグベン・スティラー)は昔は人気アクションスターだったものの、今や落ちぶれた俳優。オスカーを狙い製作し、知的障がいの役を演じた映画「シンプル・ジャック」も不発に終わった……という過去の持ち主。

 

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彼が終盤、ミャンマーの麻薬組織に捕らえられます。

殺される……!そう思った瞬間、組織の長・トラン(ブランドン・スー・フー)が「シンプルジャック」の俳優であることを指摘。演じていたことを認めるタグ。組織の人々はシンプルジャックの大ファンであり、彼の演技を「オスカー受賞に値する」と評していたのです。彼らはタグに「シンプルジャック」の舞台をやるよう指示。タグは人々の前で演じることに。爆笑をかっさらった後、タグが小屋へ戻ると、少年が手製の何かを彼に差し出します。両手に乗っていたのは、ハリボテでつくられたオスカー像。タグは感激し、「キミはぼくの子どもだ」と告げ、抱きしめるのでした。

 

今まで俳優として冷遇され、出演作も嘲笑され続けたタグ。

しかし、彼を認め、作品を愛してくれる人がいたのです。

 

このシークエンス、個人的にはかなりウルリときました。

私の生涯ベスト映画として「ラストアクションヒーロー」って作品があるンですが、作品自体は赤字に終わり、その後のレビューも不評。主演のシュワ自身、「失敗作」と明言。監督や脚本家も黒歴史として語ってるンですが、いやいや全然面白いよ!最高だよ!何言ってんだよ!!!という気持ちで日々生きてるんざます。

 

たぶん、この気持ちを抱くのは私だけではないはず。

みんな何かしらひとつは「周囲に認めて貰えない『好きなモノ』」があると思うンです。

 

組織の人々の場合、それが「シンプルジャック」だったわけです。

そして、それを主演を務めた本人に伝えることが出来た──なんて幸せなこと!と心震わせる場面でした。

 

演技という「自己逃避」

 

タグとともに戦地に放り込まれた俳優のひとり、カークロバート・ダウニー・Jr)は、タグとは真逆の「人気演技派俳優」。オスカーも5度受賞しています。

 

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彼は「役にとことん入り込む」ことで有名で、

トロピックサンダーで黒人兵士を演じるにあたり、皮膚整形で黒人になり切るという徹底した役作りに挑みます。

 

この「役作り」は彼にとっての「現実逃避のための処世術」。

そこにのめり込むことで、その他を捨て、忘れることが出来る。

そんな彼が終盤、タグらの説得により「本来の自分」を取り戻します。

 

黒い肌をはがし、カツラをベリっと拭い、カラコンを外す。

そこに現れたのは、私たちが今まで見てきた「ロバートダウニーJr」の姿。

 

ラストでは「本来の姿」でオスカー授賞式の司会に立ち、タグを受賞者として迎え入れ、幕を閉じます。

 

緊迫感溢れる戦闘場面、その後に待ち受けるものは……

 

捕らえられたタグをカークとジェフ(ジャック・ブラック)が奪還する場面は本作の白眉といって良いのではないでしょうか!

それまでの会話、キャラ設定が活きたアクションシーンが続き、冒頭の「失敗した撮影シーン」が伏線として回収され、タグがプラトーンのオマージュを演じ、爆発ッ!トランがブルース・リーに変貌する下りも楽しかったですね(笑)

 

こうして綺麗に幕を閉じ……かけた時、ある男が再び現れます。

それは、物語中盤に登場したパワハラ映画プロデューサー:レス・グロスマン。髭とふくよかな腹回りを揺らし、ハゲた頭皮を光らせながら、下品なダンスを踊ります。

 

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コレ、誰だろう?

えらく瞳が綺麗なオッサンだな~と観ていると、クレジットに「トムクルーズ」の文字!メイクアップしたトムだったのです!って、くだらね~(笑)

 

家族で楽しめないコメディ!

 

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というわけで、以上、驚きとカタルシスに満ちた豪華ギャグムービー「トロピックサンダー」のネタバレあり感想でございました。

 

R15指定なので(エロはないですが)グロさ下劣さはコメディ系統のなかでも群を抜いています。決して家族で見ないでください(汗)

 

未鑑賞の方はぜひ、「ひとりで」ご鑑賞くださいませ!

 

 

同じくアメリカンコメディの映画「ゲットスマート」レビューです↓

 

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