Netflixおすすめアニメ映画「メガマインド」感想&考察(ネタバレありとなし)ヒーローのいない世界でヴィランはどう生きる?

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正義の味方と悪キャラが戦い、悪を制し人々を救う……

この「ありふれた日常」が崩壊し、悪キャラは生きる意味を見失う。

 

アンパンマンを失ったばいきんまんみたい(笑)

 

今回はメタ・ヒーローモノのCGアニメ映画「メガマインド」をご紹介します!

 

 

第一部(ネタバレなし)

 

何故、彼は犯罪を犯したか?

 

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(C)Paramount Pictures/DreamWorks SKG

 

冒頭、悪キャラであるメガマインドが何故、悪に手を染め始めたか?が回想されます。ドリームワークスならではのポップてカワイイ映像と音楽で回想されるンですが、語られるエピソードは非常にハードで痛々しい。

 

地球と異なる惑星から、2台のポッドが発射。

一台は赤ちゃんのメガマインド。もう一台は、同じく赤ちゃんであり、後に正義の味方となるメトロマン。

メトロマンは富豪の家に不時着。一方、メガマインドを乗せたポッドは刑務所の広場に着陸します。

 

メトロマンは両親から溢れんばかりの愛を受け、

メガマインドは囚人たちと毎日悪知恵を働かせる……

 

対比的だったふたりが最初に出会う場所は「学校」。

 

同級生や教師からちやほやされるメトロマン。

いっぽうのメガマインドは何をやっても失敗続き。周囲から疎まれ、ボールを投げつけられる日々。集合写真には片隅でぽつんと立ち尽くすメガマインドの姿。

 

そこで彼は「悪の意識」が芽生え始めます。

「どうせ疎まるなら、うんと疎まれる存在になったやろう。稀代の悪になる。オレにはその才能があるんだ」

 

彼は「悪」に染まり、街を恐怖に陥れ……ようとしますがメトロマンが阻止。

以降、ふたりの長きに渡る戦いの日々が幕を開けます。

 

なかなかにヘビーでしょう?(汗)

 

メガマインドにどっぷり同情してしまうと同時に、

偽善的で偉そうなメトロマンに心底腹立ってくるシークエンスです(笑)

 

生きる意味=メトロマンを失う

 

街の名前も「メトロシティ」となり、

メトロマンの配下と化した世界。

 

街の中央に彼のバカでかい銅像が建てられ、

その設立式にメトロマンが登場するやいなや市民は歓喜の雄叫び。

 

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(C)Paramount Pictures/DreamWorks SKG

 

泣き喚きながらメトロマンの足の甲にキスする女性。音楽に乗せてノリノリで踊るメトロマン。マイクを掲げ「ちょっとマジな話しようぜ」川面を浮いて歩きながら「銅像を立ててくれるのも嬉しいんだけど、俺はそれ以上にみんなに感謝したいことがある。何かわかるか」教えてー、と市民たち。「無力な市民を守ることができることさ」とメトロマン。いけすかねえ~(笑)

 

絶対に友だちになれないタイプ(汗)

 

その後、メガマインドはいつものようにメトロマンに戦いを挑みます。

TVリポーター・ロクサーヌを誘拐し、今度こそ計画成功か!と思いきや失敗しメガマインド敗れる……がいつものお決まりパターンでしたが、何と計画は成功。骸骨となったメトロマンが二人の目の前に現れます。

 

ロクサーヌ含む市民は絶望のどん底に。

計画成功に喜ぶメガマインド。

 

メトロマンのいない街を飛び回るメガマインドでしたが、次第に喪失感を覚えます。

 

その時、彼は初めて「メトロマンとの戦いが、生きる意味であり、生きがいだったこと」に気付きます。

 

これ、我々の世界に置き換えるなら、「目標を達成した後の喪失感」と似た心境ですよね。

 

メガマインドは「新たなヒーロー」をつくることで、闘いの日々を取り戻すことを決意。へっぽこカメラマンの男を育成し、「タイタン」と名付け正義の味方に仕立て上げます。

 

第二部(ネタバレあり)

 

「ありがとう」いい薬です。

 

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(C)Paramount Pictures/DreamWorks SKG

 

中盤。ひょんなことから博物館の管理人・バーナードに化けることになったメガマインド。その姿でロクサーヌに遭遇した彼は、次第に彼女に心惹かれ、会食を重ねる仲に。自分の笑い話にケラケラと笑う彼女をうっとり見つめるバーナードことメガマインド。

 

思えば、彼は今まで「人を笑わせる」ことをしてこなかった。

幼少期、ヒトを楽しませようとして失敗した過去から「徹底した悪の道」を走り始めた彼が、ここで初めて「他者を笑顔にする」ことの喜びを知ります。

 

ロクサーヌは彼に「ありがとう」という言葉を伝えます。

感謝されることの嬉しさをしるメガマインド。二人はキスを交わし……ますがその時装置が発動し、バーナードの身がメガマインドの姿に戻ってしまいます。

 

今までバーナードだと思っていたロクサーヌは、嘆き、怒り、その場を去ってしまいます。

 

ふたりのキス姿を遠巻きに観ていたタイタン。

彼はロクサーヌに片思いを抱いていたこともあり、ロクサーヌとメガマインド、ひいては街全体を不幸のどん底に落とすことを決めます。

 

メトロマンの葛藤

 

「自分は悪側なので、正義の味方になれない」

タイタンを制すよう説得されるメガマインドでしたが、彼はこの言葉をロクサーヌに伝えます。

 

そんな二人の前に、一人の男性が現れます。

それは、死んだはずのメトロマン。

彼は死を偽装し、片田舎の邸宅で暮らしていたのです。

 

咎めロクサーヌに対し、メトロマンはぽつりぽつりと真相を語り始めます。

 

メガマインドとの日常的な戦いにマンネリを覚えたメトロマン。

彼は改めて自分の人生に向き合い、自分にも「選択の自由」があることに気付きます。

「私の使命はヒーローとして生きることだけだと思っていた。だが、私にも人生を選ぶ自由がある。そして、ヒーローだけが自分の姿ではない」

彼は「ミュージシャン」をいう新たな適性と目標を見つけ、日々音楽活動に励んでいたのです。

 

固定観念という殻を打ち破ったわけです。

 

ヒーローとしての再起を諭すメガマインドでしたが、メトロマンは聞く耳を持たず。再度メガマインドにヒーローになるよう伝えるロクサーヌでしたが、メガマインドは拒否し、歩き去ります。

 

「殻を破る」メガマインド

 

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(C)Paramount Pictures/DreamWorks SKG

 

タイタンはロクサーヌを拉致し、塔の先に縛り付けます。

塔の中央部を破壊し、落下していくロクサーヌを上から眺めるタイタン……でしたがそこで救いが登場!白いマントをなびかせて現れたのはメトロマンでした。

 

タイタンを追い払うことに成功したメトロマン。市民は大喜び。

しかし、ロクサーヌただひとりだけが、彼の腕にはめられた装置に気付きます。

こっそりスイッチを押すと……現れたのはメガマインド。

メトロマンに成りすまして街を救ったのでした。

 

メガマインドの姿にたじろく市民たちでしたが、

やがて彼が「正義の味方」であることを認識し、彼を讃えます。

 

メトロマン同様、メガマインドも「固定観念」という殻を破ることに成功したのです。 

 

最後はロクサーヌとメガマインドがマイケルジャクソンの唄で踊って幕を閉じます。(曲はスリラー!正義の味方になったんちゃうんかい!笑)

 

人生のブレイクスルーがテーマの快作!しかし……

 

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(C)Paramount Pictures/DreamWorks SKG

 

今までにない設定と、人生の殻を破る意義というテーマを見事に昇華させた意欲作!米国ではヒットを記録した本作ですが、日本では劇場未公開、ソフトも発売されておらず、鑑賞手段はビデオオンデマンドのみ。

 

内容のクオリティもさることながら、ブラッドピットやウィルフェレルが声を演じているという豪華な布陣にも関わらず……です。

 

ドリームワークス作品は「ヒックとドラゴン」も然りですが、ちと冷遇されすぎやしませんか(汗)

 

逆にピクサーが好待遇過ぎるというか……

もちろん「トイストーリー」とかメジャータイトルがあるからってのも理由なンでしょうけど、ピクサーも「メガマインド」みたいなアバンギャルドな作品出してるし(例:アーロと少年、インサイドヘッド)、その時は大規模上映してンのに何でメガマインドは未公開なのよ!

 

今年は「ヒックとドラゴン3」がいよいよ劇場公開されるので、この勢いでドリームワークス作品がどんどん公開する流れになってほしい!頼むぞ!日本の配給会社!

 

というわけで以上、映画「メガマインド」レビューでした!

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