映画「Us(アス)」感想&考察(ネタバレありとなし)

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今回の記事は
・アスを観るか悩んでる方…第一部:感想(ネタバレなし)
・既に鑑賞した方……第一部と第二部:考察(ネタバレあり)
をお読みください!

わたしたちがもうひとりいる──

今回は、「ゲットアウト」のジョーダンピール監督最新作「Us(アス)」を感想&考察します!

第一部:感想(ネタバレなし)

ゲットアウトには劣るけど……

(C)Universal Pictures

黒人差別をテーマにしたホラーコメディ「ゲットアウト」で一躍有名になったジョーダンピール監督。

彼の最新作!ということで期待度MAXで鑑賞。

会社員T%
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感想は「ゲットアウトには劣るかな……」でした。

「自分がもうひとりいる」という設定もありきたりだし、その後の展開も往年のパニック映画を焼き直したかのよう。

オチも途中で読めてしまうンですよね……。

加えて、テーマがとっつきづらい。

ゲットアウトでは「黒人差別」という、馴染み深い問題を扱っていましたが、本作では「自分が特権を与えられている時、他の誰かは苦しんでいる」が主題(このへんは第二部で詳しく書きます)

挟まれる笑いに萎える

(C)Universal Pictures

コメディアンとしても活躍するジョーダンピール監督。

会社員T%
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ゆえに、恐怖に混じる笑いという斬新なテイストを提示したのが「ゲットアウト」でした。

「アス」でも笑えるシーンはあるんですが、サスペンスの流れを阻害するように唐突に挟み込まれます。

「ゲットアウト」ではホラーと笑いが完全に融合してたンですが、アスでは分離しており、緊張感を損ねていると感じました。

例えば、主人公一家のひとり、夫で父親のガブリエル(ウィンストン・デューク)。

「同じ顔をした家族が襲ってくる」という、普通ならマトモではいられない異常な出来事に対し、ガブリエルは終始呑気。

妻のアデレード(ルピタ・ニョンゴ)だけがパニック状態で、彼女が唯一のマトモ人間にみえる。

おそらく、ガブリエルをギャグ要員として描いてると思うンですが、それにより「浮いた存在」という印象を受けてしまい、彼の言動に終始ノレなかったです……(汗)

独特のアクション演出

ここまで不満点ばかり書いてしまいましたが、もちろん良い点もあって、それは独特のアクション演出。

フツーのアクションの場合、「緩→急→緩」だと思うンですが、
本作では「緩→緩→急→緩→緩」と、「緩」が多め。

静かな間が続いたかと思えば唐突なアクション!
じりじりと近づく刃物。暗がりに潜む黒人。
このあたり、ジョーダンピールならではだと思いました。

第二部:考察(ネタバレあり)

差別はなくならない

(C)Universal Pictures

「ゲットアウト」では差別対象者を黒人として描かれましたが、本作では黒人に限らず、差別全般について問題提供をしています。

地上にいる主人公一家は「差別する側」であり、
地下にいるクローンたちは「差別される側」。

ゆえにクローンたちは地上の人間を真似ることで、「差別されない側」に回ろうとします。

会社員T%
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地上の「差別する側」を殺して、入れ替わろうとするわけです。

要するに、「差別する側」を抹殺するか。彼らを真似ない限り、差別はなくならない、ということ。

自分たちの「ありのままの姿」では受け入れてもらえないという不条理性を本作では提示しています。

Hands Across America

ラスト。広大な山岳地帯でクローンたちが手を繋いで並ぶシーンが映ります。

会社員T%
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これは、1986年にアメリカで行われた「Hands Across America」というイベントをモチーフにしています。

さまざまな国籍の人々が一体になり、「手を繋ごう~一緒に笑おう~♪」と差別の撤廃を謳った運動なンですが……じゃあこれで差別は消えたか?といえば、全くそんなことはないですよね(汗)

黒人を狙った犯罪、差別意識の強いトランプの大統領当選……
「Hands Across Americaのウソつき!」
そう叫ぶジョーダンピールの姿が目に浮かびます。

環境で決められる不条理

(C)Universal Pictures

終盤。地上にいるアデレードが実はクローンであり、地下にいるのが本物のアデレードだったことが明らかになります。

地下にいてたはずのアデレードが、クローン一族のなかで唯一言葉が話せたのは、本物のアデレードだったからなンですね……。

と、いうことはですよ。

地下にいるクローンたちも、地上に馴染めばフツーに生きていける、すなわち「差別する側」で生きていけるわけです。

最初の環境だけで決めつけられてしまう。
差別の不条理さを提示する展開です。

深読み映画の傑作

会社員T%
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このように、本作は考察ポイントが豊富に含まれた作品です。

その意味では「深読み映画」として傑作なのですが、考察を省いた形で観ると、ホラーの佳作といった印象を受けました。

なので、友人や家族と「あそこはこういう意味じゃないか」と討論し合いながら鑑賞するのが最適な見方かなーと思いました!

以上、映画「Us(アス)」レビューでした!

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